中居正広さんの退所会見のコメントから考える、「後悔するかもしれない道を選ぶ面白さ」

SMAPの中居正広さんが、 ジャニーズ事務所を退所されるにあたって記者会見されました。

ぼくはスマップや中居さんのファンではなかったのですが、以前、中居さんの番組「中居正広のミになる図書館」への出演依頼をいただいたことがあったので、それ以来中居さんには勝手に親近感を持っていました(笑)。

ぼくは普段、テレビを見る習慣はないのすが、そんな意味で中居さんの会見はとても興味深く拝見しました。

さすがマルチな才能を持つ方だけあって、現場の仕切りから、笑いを適度に入れるところ、記者さえも楽しませるスキルに「さすがだなあ」と思うと同時に、「真似しなければ」という気持ちがミックスされた気持ちでした。

その後、東洋経済オンラインで書かれた記事(リンク先はライブドアニュースです)を読んだのですが、この記事の中で印象に残った言葉があります。

それは、中居さんが語った以下の言葉です。

よく「後悔がなく間違った選択をしないようにしよう」と言われますが、「後悔すると分かっていても飛び込まないといけない瞬間が、人生の中で1度や2度あってもいいんじゃないか」と思えるようになりました。それと、そこに足を踏み入れる勇気や「しっかり後悔を受け入れることも大事なんじゃないか」と思います。

これ、まさにそのとおりだと思います。

人生にはターニングポイントと言える出来事が、いくつかあります。

自分の意思で自分の人生の方向性を決めることは、「自分の人生を生きる」という意味においてとても重要です。

しかし、「後悔先に立たず」といった言葉が浮かび、つい後悔しない方向を選びがちです。

特に年齢が高くなればなるほど、その傾向は強まると思います。

というのは、人は「新しいこと」を始めることは、躊躇しがちですから。

 

しかしぼくは自分の経験も含め、意外と後悔することを恐れず飛び込む勇気を持てるのは、若い人よりも年齢を重ねた人の方ではないかなと思います。

その理由は3つ。

1.これまでの経験から、「後悔するかもしれないが、やってみるべきこと」が分かるようになるため。

2.これまでの経験から、「壁にぶつかった時、どう対処すればいいかのスキルを持っている(対応方法を思考できる)」ため。

3.「人生の残り時間をどう有意義に過ごすか」がリアリティさを持ってくるため。

ぼくも市役所という、ある意味安泰な職場を辞め、新しいビジネスの場に身を置きました。

多くの人から、「公務員を辞めるなんてもったいない」「近うちにきっと後悔するよ」と言われました。

 

でも、ぼくにはこれまで発達支援の世界に関わってきた経験と「療育の世界を変えたい」という気持ちがあると同時に、「どうすることが療育の世界を変えることになるのか」という自分なりの意見が、形としてあるいは具体的な方法として見えてきていたことも、市役所を飛び出す一つの勇気になったと思います。

そして何より、こう考えたのです。

「自分が死ぬ瞬間『思うように生きることができた』と思えることをしよう」と。

 

実は公務員を辞めるかどうか決めかねていた時、とあるアンケートについて書かれた記事を読みました。

それは、死の床についた方に「あなたが人生で『こうすればよかった』と思うことはなんですか?」という質問をした中で最も答えが多かったことと、いう内容の記事でした。

多くの人の答えが、「もっと自分の思うように生きれば良かった」だったそうです。

ぼくは、この記事を読んで、こう思いました。

「このままの人生で、本当に死ぬ時に『ああ、充実した人生だった』と思えるかな?」

 

答えは「否」でした。

その結論が、ぼくの人生の方向性を変えることにつながりました。

 

そして、独立し、会社を経営する今、どう感じているか。

それは「自分で道を切り開くのは大変だけど、充実していることは間違いない」ということ。

もっと簡単に言うと、「人生が面白い」のです。

 

もちろん、公務員時代より大変なことのほうが多いです。

名ばかり経営者なので、人事に振り回され、売上に悩みと、「どこかに所属していたほうが随分マシだ」と思うことも、しばしば。

でも、自分の人生を自分で創造していく面白さは、何物にも代えがたい価値があると感じています。

 

今回の、中居正広さんの会見から学んだことは、「後悔するかもしれない道を選ぶことは、面白いことでもある」ということ。

ワクワク、ドキドキ、ハラハラを感じる人生も、また味わい深いものだな、と思います。

 

だから、「新しいことに挑戦したい」と思っている方に、ぼくからエールを贈ります。

人生は、色々あるから面白い。

さあ、冒険の旅に出よう!