【発達支援】子どもができないことを「やる気」や「根性」のせいにしてはいけない。もっと科学的根拠で捉えてみよう!

 

未だ「本人のやる気」や「努力・根性」を強いる療育が多くあります。

「為せば成る、為さねばならぬ、なにごとも」といった考え方が、未だ発達支援(療育)の世界にも蔓延しているのかもしれません。

 

なぜ、こういった論調が起こるのかという理由は、シンプルです。

それは、「療育を科学的な根拠で捉えていないから」です。

 

例えば医学的な視点で発達を捉えることができれば、「やる気があればできる」とはなりません。

基礎知識、と言ってもいいかもしれませんね。

基礎知識というベースがないので、「やる気が大事」「根性」とかいうのです。

 

例えば、脳の発達という知識です。

脳は幼児期に大きく発達するのは周知の通りですが、人の社会性が育つためには、脳神経のネットワークが整理されることが鍵となります。

専門用語でこれを「シナプスの刈り込み」と言いますが、自閉症スペクトラムの子どもは、このシナプスの刈り込みが脳の中で行われにくいのです。

この仕組みを知っているだけで、「自閉症スペクトラムの子どもの社会性の課題は、本人のやる気の問題ではなく、脳神経の整理の問題だ」ということに気付きます。

そして、「やる気がないから、できない」といった間違った子どもの捉え方はなくなっていきます。

 

このように、子どもの発達や発達支援(療育)はもっと科学的な視点で見られる必要があります。

そうでないと、やっぱり「根性」や「やる気」で子どもをどうにかしようと言う人が多くなってしまいます。

そしてそれは、子ども自身を、また追い込むことにしかならないのです。

 

こういった支援者側の思い込みをなくすために、定期的に療育支援者向けのセミナーを実施しています。

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